月紫夜-パロ&雑多置きver.
カレンダー
03 | 2025/04 | 05 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 |
最新トラックバック
プロフィール
Site master name:
夢幻光月
ここでは、本サイトに収容しづらい雑多なモノを発表していこうと思っています。
パロディもオリジナルも有りのカオスみたいなブログになると思いますがどうぞよろしくです。
管理人の本サイトは下でリンクされている「幻城」と「山紫」の二つです。「幻城」は今のところDoD中心パロ、山紫は完全オリジナルです。
よろしければご来訪下さい。
パロディもオリジナルも有りのカオスみたいなブログになると思いますがどうぞよろしくです。
管理人の本サイトは下でリンクされている「幻城」と「山紫」の二つです。「幻城」は今のところDoD中心パロ、山紫は完全オリジナルです。
よろしければご来訪下さい。
ブログ内検索
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
投稿テスト。
以下の文章は夢幻光月が著作権を保有していますので無断で転載することを禁じます。
豪奢な玉座に腰掛けて、一人の人影が、あった。
周りを飾る、絢爛豪華な絵画や彫刻。王位を示す金の頭飾りの下にある髪は美しい金色で、それはその下にある紫色の瞳ととても良く調和していた。
「王、それではご決断を頂きたいのですが。」
「・・・・・・・・・」
若き王は溜息をついた。
「この使者についての待遇はいかがいたしましょうか?」
「・・・・・・ああ。」
物憂げに、指輪をいくつもはめた手を振って、王は返事に替えた。
「適当にあしらっていてくれ。私はそのような戯れ言につきあっている暇はない。」
「こっ・・・こらああああ――――ッ!」
王城の門の外につまみ出されて、一人の少女が叫んだ。
「ちょっと、どういうことぉっ?!アンタ達、マナトにはちゃんと話を通したんでしょうねえっ?!」
「貴様っ、一国の王であらせられる陛下を、幼名にて呼び捨てにするとは何様だ!」
少女は癇癪を起こしたように叫んだ。
「私はカタナよ、カタナ様よっ!それだけ言えば十分だって、何度も言ってるでしょー!!!」
帯国の辺境の町、ケセダ。
南方のこの町は、ヴィーラ国との国境近くにあり、行き交う人間も、実に多様だ。
主に北方系の、黒髪の旅人、南方系の金髪の商人、茶色の髪をした地元の人間。
それらが入り交じるこの町は、少しぐらい異質な人間でも飲み込んでしまう。
遠い国から来た不思議な技の芸人も、頭から黒いマントを被った怪しげな人間も、全て許容してその懐に収めてしまう。
人口は少ないが、ものの行き来は盛んで、近いうちに大きく発展するだろうと思わせる港町であった。
そんな、ケセダの町の人々が、今、一人の旅人をじっと見つめている。
様々な人間に対して、かなりの耐性をつけているはずの人々であったが、今、町に現れた旅人の風体は、そんな彼らの目を持ってしても明らかに異常で、しかし、目を離すことが出来なかった。
旅人は、男だった。
刃物のように鋭い銀の瞳を持つ、二十代前半頃の青年で、背に巨大な太刀を背負っていた。さらさらと細い髪は淡い水色で、白く光った。その顔立ちは端正で、一種近寄りがたい雰囲気を醸し出していた。そして。
その腕には、一人の少女を抱いていた。
少女は目を閉じ、眠っているのか、死んでいるのか、ともかく身動き一つしなかった。
出身すら量ることの出来ない青年と違って、こちらはどうやらこの辺りの人間であるようだった。
金に近い茶色の髪の、前髪だけを緑に染めている。顔立ちはとりたててどうということもないただの少女であった。服装は動きやすそうで、これといって武器というものは所持していないように見えた。
以下の文章は夢幻光月が著作権を保有していますので無断で転載することを禁じます。
豪奢な玉座に腰掛けて、一人の人影が、あった。
周りを飾る、絢爛豪華な絵画や彫刻。王位を示す金の頭飾りの下にある髪は美しい金色で、それはその下にある紫色の瞳ととても良く調和していた。
「王、それではご決断を頂きたいのですが。」
「・・・・・・・・・」
若き王は溜息をついた。
「この使者についての待遇はいかがいたしましょうか?」
「・・・・・・ああ。」
物憂げに、指輪をいくつもはめた手を振って、王は返事に替えた。
「適当にあしらっていてくれ。私はそのような戯れ言につきあっている暇はない。」
「こっ・・・こらああああ――――ッ!」
王城の門の外につまみ出されて、一人の少女が叫んだ。
「ちょっと、どういうことぉっ?!アンタ達、マナトにはちゃんと話を通したんでしょうねえっ?!」
「貴様っ、一国の王であらせられる陛下を、幼名にて呼び捨てにするとは何様だ!」
少女は癇癪を起こしたように叫んだ。
「私はカタナよ、カタナ様よっ!それだけ言えば十分だって、何度も言ってるでしょー!!!」
帯国の辺境の町、ケセダ。
南方のこの町は、ヴィーラ国との国境近くにあり、行き交う人間も、実に多様だ。
主に北方系の、黒髪の旅人、南方系の金髪の商人、茶色の髪をした地元の人間。
それらが入り交じるこの町は、少しぐらい異質な人間でも飲み込んでしまう。
遠い国から来た不思議な技の芸人も、頭から黒いマントを被った怪しげな人間も、全て許容してその懐に収めてしまう。
人口は少ないが、ものの行き来は盛んで、近いうちに大きく発展するだろうと思わせる港町であった。
そんな、ケセダの町の人々が、今、一人の旅人をじっと見つめている。
様々な人間に対して、かなりの耐性をつけているはずの人々であったが、今、町に現れた旅人の風体は、そんな彼らの目を持ってしても明らかに異常で、しかし、目を離すことが出来なかった。
旅人は、男だった。
刃物のように鋭い銀の瞳を持つ、二十代前半頃の青年で、背に巨大な太刀を背負っていた。さらさらと細い髪は淡い水色で、白く光った。その顔立ちは端正で、一種近寄りがたい雰囲気を醸し出していた。そして。
その腕には、一人の少女を抱いていた。
少女は目を閉じ、眠っているのか、死んでいるのか、ともかく身動き一つしなかった。
出身すら量ることの出来ない青年と違って、こちらはどうやらこの辺りの人間であるようだった。
金に近い茶色の髪の、前髪だけを緑に染めている。顔立ちはとりたててどうということもないただの少女であった。服装は動きやすそうで、これといって武器というものは所持していないように見えた。
PR